
- 【高校無償化】高校入試はどう変わる?中学受験はした方がいいの?
- 2025. 10. 20/入谷教室情報 日暮里教室情報 入谷教室のブログ 日暮里教室のブログ
- 自由塾代表の中島です。(中島の履歴書はこちら)台東区入谷教室、荒川区日暮里教室で直接教鞭も取っています。自由塾は、2025年12月で開塾47年を迎える高校受験内申対策 、都立中学受検、私立中学受験に強い学習塾です。すでに多くの方がご存知のことと思いますが、東京都では2024年度から私立校も含めて高校の授業料が実質無償化となりました。それに伴い、高校入試においての受験生の動向に変化が見られます。そのため、中学生の保護者の方、場合によっては中学受験を見据えた小学生の保護者の方からも、「今後我が子にどのような進路を取らせれば?」といったご質問も増えてきています。今回は、高校無償化の現状とそれによる変化、そして今後の進路の指針なども含めて書いてみようと思います。久々の長編大作(?)になりそうですが、お付き合いください。「高校無償化の実態とは?」
まず、現在の東京都の制度と、その変更点についてご説明します。
●2024年度から、都内の私立高校に対する授業料軽減助成金(都の支援制度)において、これまであった所得制限を撤廃することが決まりました。これにより、所得にかかわらず、すべての家庭が支援対象となり、授業料が「実質無償化」に近づく制度となったわけです。
●ただし無償化と言っても気をつけなければならないのは、あくまで「授業料」が対象であり、入学金、施設費、教材費、諸経費等は対象外である高校が多いのは事実です。早く言えば完全無償化ではないということです。
●とは言え、これまで「経済的な理由で私立高校を諦めていた家庭」にとって、私立を選びやすくなる環境が整いつつあるのは事実です。
「高校無償化で入試や受験生にどんな変化が起こる?」
●学費の負担が減れば、都立高校ではなく私立高校という選択をする家庭は増えるでしょう。実際、自由塾でも2,3年前までは都立志向が圧倒的でしたが、今春の入試から一気に私立志向への流れが強くなっています。
●特に中堅以下の都立高校の志願者が激減し、定員割れ→統廃合が増える可能性はかなり高そうです。
●逆に私立高校、特に人気のある学校や特色、実績のある学校への志願者数が増え、倍率が上がることは予想されます。
●その流れで、都立難関校や上位校はチャレンジで受験して、その代わり事前に併願で私立の魅力ある学校を押さえておくというケースは確実に増えています。今春の高校入試で自由塾入谷教室、日暮里教室でも そういった傾向は見られました。
私立高校でそのようなケースで選ばれるのは、自由塾近辺からも通いやすい東京東部地区ですと、駒込高校、淑徳巣鴨高校、桜丘高校の3校が代表的です。
●「私立中学に入れても3年がんばれば、高校から無償化」と考える家庭が増え、中学受験者が増える。これも自由塾入谷教室、日暮里教室でも確実に表れている傾向です。一般的にもここ数年、中学受験生は増加傾向にあります。
では、そんな混沌としたある意味、過渡期の状況の中でこれからお子様たちの進路をどのように考えていけばいいのでしょう?ここからはそれについて一緒に考えてみたいと思います。
「中学受験をするメリットとは?」
●高校受験がないので、部活や習い事、行事、研究などに打ち込め、中学3年間をのびのびと過ごせる点は最大のメリットと言えます。
●6年間一貫した方針の中で、大学受験を見据えた体系的な学習ができます。また、教員の質や学習環境が充実しているケースが多く、探求や海外研修などにも力を入れている学校も多いです。
●学力や価値観が似た生徒が集まりやすく、良い刺激を受けられます。
●同じ学校であれば、一般的には中学からの方が入りやすいと言えます。高校受験になると、ほとんどの学校で基準偏差値が一気に上がります。
●小学生のうちから学習習慣が着き、将来的には大学受験にも強い基礎力となります。
●英語の試験がない(英語入試を実施している学校もあります)ので、国算の2科または国算理社の4科で勝負できるため、学習の負担が少なくてすみます。ただし、大学受験になると英語で苦労するケースも見られます。
●そして、このところ特に感じるのは高校受験の大変さです。と言うのは、今の中学生には勉強以外で興味、関心を引かれる対象が周囲に溢れているからです。スマホ、ユーチューブ、ゲーム等々…。以前に比べて、中3の生徒達が勉強しなくなったと感じているのは私だけではないはずです。
さらに、反抗期にも入っているため、素直に親の言葉に耳を傾けない。その点、小学生はまだいい意味で親のコントロールが利きますし、そのうちに受験させた方がやりやすいといった面は確かにあります。
「どんな子が中学受験に向いてる?私立中向き?都立中向き?」
●まず学習面では、当たり前のことですが、勉強することが苦にならず、長時間机に向かうことができるタイプです。
●模試などの結果はいい時ばかりではありません。いい時と悪い時の波はあるので、それに一喜一憂せず、すぐに結果が出なくてもこつこつ努力できることも大切です。
●性格的には、親のサポートをある程度素直に受け入れられるということは大切です。中学受験はやはり親子二人三脚でなければ上手くいきません。反発心が強すぎると難しいケースが多いです。
●親ではなく、本人が受験に乗り気で前向きであること。実はここが一番大事かもしれません。
●その中で、『私立中受験』向きな子は?
①計算や知識を積み重ねて使うのが得意な子
②スピードと正確さを両立できる子
③競争意識が高く、目標に向けてがんばれる子
〈補足〉一方で、勉強があまり得意でなく高校受験が不安といったお子様も、私立中学受験をした方がいい場合があります。その場合過度な無理をせず、本人の理解力や性格に合った学校を探すことが、とても大切になってきます。
※自由塾入谷教室・日暮里教室では『いきいき私立中学受験対策コース(入谷教室・日暮里教室)』を受講いただけます。
●では、『都立中(公立中高一貫校)受検』向きの子は?
①思考力・表現力が高い子
②読解力がある子、文章を書くことを苦にしない子
③知的好奇心が旺盛な子
※自由塾入谷教室・日暮里教室では『都立中受検対策クラス(入谷教室・日暮里教室)』を受講いただけます。
「高校受験をするメリットとは?」
●中学3年間で子どもの成長や性格、得意、興味などを見極めた上で、進路選択できます。
●学費負担が比較的少なくてすみます。
●公立中学では、比較的いろいろなタイプの子と出会い、人間関係の幅が広がります。また、部活や生徒会活動などでリーダーシップを磨く機会も少なくありません。
●中学受験で成績の上位層が私立中に行くため、高校受験ではそうした層がいない中での受験ということになり、有利な場合もあります。
●学習意欲が中学以降に芽生える子も多く、本人の自立性を待ってから受験に臨むことができます。
〈補足〉早熟ではない子や成長が遅いと感じられる子には、高校受験の方が向いていると言えます。実際に精神的な成長に伴い、中学生になってからぐっと伸びる子も少なくありません。
※自由塾入谷教室では『ホープ』を日暮里教室では『チュートリアルコース』を受講いただけます。
「都立高校や私立高校の受験制度はどうなっている?」
●都立高校の受験制度
①推薦入試・・・1月下旬に実施されます。学校によって異なりますが、概ね面接や小論文(作文)、そして一部の学校で集団討論(実施する学校は年々少なくなっています)が行われます。教科の試験はありません。
推薦入試の応募倍率は2025年度は平均2.28倍(普通科のみ2.60倍)でした。上位校や人気校では4〜5倍の狭き門となります。2025年度に最も応募倍率が高かったのは新宿高校の5.31倍でした。
②一般入試・・・2月20日過ぎに実施されます。こちらは教科の筆記試験の結果と内申成績で合否が決まります。教科の試験はほとんどんの学校で英数国理社の5教科の試験となります。筆記試験と内申点の割合は多くの学校が7:3で1000点満点に換算されます。
それに11月に実施される英語スピーキングテストの結果20点分が加算され1020点満点で合否が決定します。(専門学科などで一部例外もあります)
●私立高校の受験制度
①単願推薦(ほとんどの学校で1月20日過ぎに実施)
私立高校を第一志望とする生徒の多くは、単願推薦制度を利用します。こちらは中学の内申成績が各校の定める基準を満たしていれば、ほぼ確定となります。内申の基準は高校によって、3科、5科、9科と様々に設定されています。同じ学校でもコースによって、基準は変わってきます。
また、ほとんどの学校で加点項目を設けています。英検、漢検、数検何級以上というのが代表的なもので、他に部活動の実績や委員会活動、ボランティア活動などが入る場合もあります。中学の内申はあくまでも中3の2学期のものですが、1学期の成績や会場模擬テストの成績が参考にされるケースもあります。
こちらでは事前に入試相談期間(区立中学と私立高校間での)があり、単願推薦をいただければ、まず合格と思って間違いありません。
但し、難関校や上位校、大学附属校などでは推薦入試と言っても、内申基準はあくまでも出願の基準で、教科のテストが課される場合や推薦入試自体がない学校もあるので、注意が必要です。
②併願優遇(ほとんどの学校で2月20日過ぎに実施)
第一志望ではないけれど、第一志望校に合格できなかった場合は、こちらで…というのがこの制度です。都立高校を第一志望とする生徒のほとんどが、この制度を利用して、万が一の場合の抑えとしています。中には私立校との併願もOKという学校もあります。
単願推薦と同様に内申基準があり、加点項目などもあります。但し、同じ高校の同じコースであれば単願推薦より併願優遇の基準の方が少し(ほとんど1)高くなります。
こちらも単願推薦と同様、事前の入試相談で併願で受験することになれば、まず合格は固いです。ただ、大半の学校で教科の試験は課されます。入学手続きは都立高校の発表まで待ってくれる学校がほとんどです。
③一般入試(ほとんどの学校で2月20日過ぎに実施)
こちらはもちろん教科の筆記試験となります。ほとんどの学校が英数国の3教科です。当然この場合は、①の単願推薦や②の併願優遇のように倍率1倍というわけにはいきません。4〜5倍になる学校もあります。
「では、都立高校、私立高校どちらを選べばいい?」
●上述した通り、これまで私立高校を選ばなかった生徒や保護者が私立を選ぶケースはかなり増えます。高校には単に偏差値だけでは計れない学校ごとの魅力や雰囲気、特色などがあります。説明会、相談会、見学会などに参加して、それらをしっかり確認する必要があります。
高校無償化によって、都立、私立という区別のしかたがあまり意味をなさなくなり選択肢が増えた今、本当に自分に合っている学校かどうかを見極めて選択することが、何より大切です。
●ご参考までに、自由塾入谷教室、日暮里教室のこのところの高校受験の状況をご説明します。数年前までは圧倒的に都立校受験者が多かったのですが、この2,3年私立受験者が増えてきて、高校無償化となった今春はほぼ半々ぐらいの割合になりました。
自由塾の受験者が多いのは、都立上位校では三田、上野、城東、文京、北園などですが、それらの学校を受ける層が、私立の駒込、淑徳巣鴨、桜丘などに目を向けるようになってきました。そして都立狙いだった生徒が説明会に参加して、これらの私立校に変えるケースも出てきています。
これらの私立校の単願推薦の内申基準はコースにもよりますが、5科で20〜23程度、1教科平均4以上が必要なので、しっかり内申を確保する必要があります。
また、上に挙げたようなここなら行ってもいいという私立校を併願で確保しておいて、都立校は少し高めのところにチャレンジ受験というケースも増えてきています。
それでは、上記した
都立…三田、上野、城東、文京、北園
私立…駒込、淑徳巣鴨、桜丘 などに合格するには・・・
「中3になるまでにどんな準備や心構えが必要でしょうか?」
●上述した通り、内申が最低でもオール4以上は必要になってきます。高校受験に直接関係する内申は中3のものですが、中1、中2の段階からそれぐらいの成績を維持していないと、中3になってからと考えていてもなかなか挽回できるものではありません。
オール4以上となると、かなりの努力が必要ですし、現実的には塾に通っていない子はじりじりと内申も落ちていく傾向にあります。
●当然のことですが、小学校の勉強(特に国語・算数・英語)はできていた方が、中学校の学習はスムーズです。中でも英語は小学校である程度しっかり学習して、定着していることを前提に授業が進んでいくので要注意です。カリキュラムも数年前に比べてかなりボリュームがあり、覚えるべき単語の数も一気に増えました。
英文法は大幅な前倒しで、高校で教わっていた内容が中学に降りてきました。それに伴い中1の最初からbe動詞と一般動詞がいきなり一緒に出てきて、混乱しスタート時点でつまずく生徒が激増しています。
【参考】
➀学校教育で触れる英単語数の推移(親世代が中高生だった約30年前との比較)
・30年前 中学校1000語+高校1900語=2900語
⇓
・現在 小学校600〜700語+中学校1600〜1800語+高校1800〜2500語=4000語〜5000語
②英文法の前倒し例
・中2→中1 be動詞の過去形、過去進行形、未来形
・中3→中2 受動態、現在完了形
・高校→中3 現在完了形、原形不定詞、仮定法
「学校の説明会の日程はこちら↓」(詳細は各校のHPをご覧ください。)
〈都立高校〉
●三田高校 11/15㈯・12/6㈯ ※要予約 (学校説明会・授業公開等)
●上野高校 11/1㈯・12/6㈯ ※要予約 (学校説明会・授業公開等)
●城東高校 11/1㈯ ※要予約 (学校説明会・授業公開等)
●北園高校 11/15㈯・12/6㈯ ※要予約 (学校説明会・授業公開等)
〈私立高校〉
●駒込高校 10/26㈯・11/22㈯・12/6㈯ ※いずれも14:30〜、個別相談有り (高校説明会・個別相談会)
●淑徳巣鴨高校 10/31㈮ 18:30〜19:40・11/15㈯ 14:00〜15:20 (イベントスケジュール)
●桜丘高校 11/1㈯・11/22㈯ ※いずれも14:30〜16:00 (入試情報)
「上記のような学校を目指す上で学習相談などございましたら、お気軽にご相談ください。」
下記より、お気軽にどうぞ!(平日の夜でもご対応可能です)入谷教室
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◼︎入谷教室:東京都台東区入谷2-25-4
◼︎電話:03-5603-6846
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◼︎日暮里教室:東京都荒川区東日暮里6-60-1
◼︎電話:03-3806-3610
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◼︎町屋教室:東京都荒川区町屋2-9-2
◼︎電話:03-5855-1019
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